掛け算で広がる
地域企業の在り方
SKグループ代表の齋藤孝志さんは、父親が創業した株式会社サイコーに20歳の時に入社し、36歳で代表取締役に就任。現在は4つの企業からなるSKグループの代表を務めている。
サイコーは「トラック1台でのちり紙交換」から始まり、顧客のニーズに合わせ、回収する廃棄物の種類を増やすことで業績が拡大。企業グループの形成につながった。SKグループでは古紙リサイクルを中心とした事業に加えて地域社会の課題解決のための新規事業創出を行っている。
齋藤さんは「これからは廃棄物やリサイクルの領域にこだわらず、今まで培ったリソースを生かして広い分野での事業活動を見据えている」と語る。
地域貢献を強く意識しており、事業と社会貢献を経営の両軸に据える。「中小企業はただ事業をやるだけではなく、企業が地域に存在する価値を出していかなければならない。地域から必要とされなければ存在価値はなく、地域の課題解決を事業として続けるビジネスモデルを作っていく」と意義を強調した。
将来の展望について、経営者としてのマインドを尋ねた。「中小企業1社で何かを成し遂げるのはかなり難しくなってきている。これからは企業同士の掛け算が広がっていき、ある事業を成功させたいと思った時に誰と組むかをフラットに考えるべき」と答えた。