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漢字の読み方
石巻の85歳の男の人が剣道で七段になりました これまでで一番年が上の人の合格です
剣道は昔からある日本のスポーツです。小野喜代男さんが剣道を始めたのは、40歳の時です。
仙台市にある東北高校の国語の先生でした。その時、剣道部の顧問(剣道をするグループの相談を受ける人)になりました。でも、剣道は全然分かりません。それで、生徒に教えてもらいながら勉強しました。小野さんは「生徒と一緒に剣道ができるようになりたいと思いました。剣道は心も磨いて、いい人を育てるといいます。だからずっと続けようと思いました」と話しています。
小野さんはその後、副校長(2番目に上の人)になりました。そして高校を辞めてから、今住んでいる石巻の網地島に来ました。毎日、家の近くの神社で1時間くらい練習をしています。また、東北高校にも行って練習を続けています。
剣道には「段位」というものがあります。上の段に行くほど、剣道が強いことが分かるものです。初段(一番下の段)から八段まであります。上の段に行くには試験に合格しなければなりません。
小野さんは、初段は1回で合格しましたが、二段から上はなかなか合格できませんでした。六段の試験は7回目でやっと合格しました。15年もかかったそうです。その時、小野さんは74歳になっていました。
七段の試験は、今年の8月24日に仙台市でありました。試験は、2人でする「実技」と、剣道の動き方を調べる「形」の二つあります。とても難しい試験です。85歳の小野さんにとって、初めての七段の試験です。「上手にできなかったので、今回もだめだろう」と思っていました。
ところが、合格したのです。これまで宮城県で七段になった人の中で、85歳は一番年が上です。小野さんは「今でも信じられない」と喜んでいます。
次は一番上の八段です。でも、小野さんは試験を受けないそうです。八段の試験は、七段に合格して10年過ぎないと受けることができません。その時、小野さんは95歳です。80歳を過ぎてから体が動かなくなってきました。だから、八段の試験を受けるのは難しいと考えています。
小野さんは「剣道をもっと上手になりたいです。そして、若い人に剣道を教えていきたいです」と言っています。
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