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ザリガニとカエルを料理に使う店が増えています 山形県鶴岡市 池の環境を守るためです
山形県鶴岡市に大山上池、大山下池という二つの池があります。そこの周りで捕った「ウシガエル」と「アメリカザリガニ」を料理に使う店が、少しずつ増えています。フランス料理やラーメンの材料に使うそうです。
鶴岡市の自然交流学習館「ほとりあ」は、2012年から池の環境を守る仕事をしています。そのため、毎年、池に住んでいるザリガニ2万匹ぐらいと、ウシガエル1000匹ぐらいを捕っています。これらは昔、食べるために外国から日本に持って来ました。しかし、誰も食べたことがなかったので、あまり人気がありませんでした。それで、池の中で多くなってしまったのです。「ほとりあ」の人は、初めは捕って捨てるだけでした。でも、もったいない(物がきちんと使われていないので残念な気持ち)ので、食べるための方法を、もう一度考えることにしました。
そして、2020年にザリガニを粉にして、赤い色の調味料(食べ物の味を付けるために使う物)を作りました。その粉を料理にかけると、エビのような味がして、いいにおいもします。それで、いろいろな料理に使うようになりました。せんべいに使う店もあります。
鶴岡市にあるラーメンの店「晴天の風」は、ザリガニとカエルを材料にした「外来生物ラーメン」を出します。900円です。味もいいし、見るだけでもおいしそうに見えます。
山形県三川町のフランス料理店「ビストロ・デ・ポン」の佐藤啓志さん(59歳)は、カエルをランチメニューで出しています。フランスでは、カエルは値段の高い食べ物で、前は輸入していたそうです。佐藤さんは「外国から買うより安いです。おいしい料理ができるし、環境を守ることもできるし、とてもいいです」と話します。
「ほとりあ」副館長の上山剛司さん(41歳)は「これからは、ザリガニの粉をニワトリのえさに入れてもらうことも考えています。いろいろ使う方法を増やしたいです」と話しています。
【写真】ラーメンを作る「晴天の風」の店の人たち
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