ニュースを聞く
漢字の読み方
宮城・角田の寺の天井に56枚の花の絵が描かれていて、きれいです
宮城県角田市に「妙立寺」という寺があります。700年くらい前に建った古い寺です。住職(寺で一番上の人)は畠山海進さん(79歳)という人です。
2年くらい前のことです。畠山さんは寺を新しくすることにしました。そして、新しい寺の天井(部屋の上の部分)を花の絵でいっぱいにしようと思いました。天井に何も絵がないので、寂しいと思ったからです。
それで、畠山さんは柴田町に住む保科毅さん(81歳)に頼みました。保科さんは絵を描く仕事をしています。保科さんの家は、昔から妙立寺と関係がありました。このため、絵を描くことに決めました。
保科さんは景色を描くのが得意です。でも、天井に絵を描くのは初めてです。最初、保科さんは寺の天井に何を描けばいいのか分かりませんでした。それで、京都や奈良、長野など15の寺へ行ったり、資料をもらったりして勉強しました。
天井の絵には、いろいろな描き方があります。日本で昔から描いているやり方もあります。でも、保科さんは今の描き方にしようと思いました。自由に絵を描くやり方です。そして友だちに手伝ってもらって、今年9月に描き終わりました。1年かかりました。
絵は、縦9メートル、横9メートルの天井に56枚あります。桜やスイレン、コスモス、モミジなど、寺に植えている花が描いてあります。春に咲く花もあれば、秋に咲く花もあります。悪いものから守ってくれるヒイラギとナンテンの花もあります。
絵を見に来た人は、心が温かくなって、とてもいい気持ちになるそうです。保科さんは「大事な仕事ですから、一生懸命描きました。大好きな絵で、みんなに見てほしいです。近くで見る絵ではないので、小さいところはあまり気にしないようにして描きました」と話しました。
畠山さんは昔から花が好きでした。「保科さんの絵のおかげで、新しい寺が前よりもっと美しくなりました。花には人の気持ちを元気にする力があります。どなたでも見に来てください」と話しています。