【ニュース】秀句の泉
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(881)桜餅食うてお迎へ待つとせん/浅川正(1950~2021年)
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(880)来たことも見たこともなき宇都宮/筑紫磐井(1950年~)
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(879)春禽といふよろこびのかすめゆく/仙田洋子(1962年~)
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(878)山霞人は小さな墓を置き/馬場叶羽(2004年~)
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(877)ひとびとに柳絮(りゅうじょ)飛ぶ日の来たりけり/岩淵喜代子(1936年~)
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(876)げんげ田にころがっていた泣いていた/坪内稔典(1944年~)
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(875)蟇ないて唐招提寺春いづこ/水原秋櫻子(1892~1981年)
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(874)弾痕も樹齢に加へ芽吹きをり/玉城一香(1941~2015年)
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(873)海とどまりわれら流れてゆきしかな/金子兜太(1919~2018年)
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(872)朝寝して間寛平血沼海(ちぬのうみ)/岩田奎(1999年~)
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(871)われもまたこぼれゆくもの四月の木/川口真理(1961年~)
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(870)初蝶の既に命の重さかな/大関靖博(1948~)
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(869)かなしい日さくらとともに去って行く/川村旺己(2012年~)
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(868)チューリップ母の視線はまぶしくて/行方克巳(1944年~)
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(867)よく伸びる小犬のリード水温む/本杉純生(1943年~)
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(866)花見酒一気にひらく二枚貝/鈴木総史(1996年~)
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(865)蠅(はえ)生れ赤子の涙吸いにくる/中村和弘(1942年~)
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(864)咲(さく)からに見るからに花の散(ちる)からに/上島鬼貫(1661~1738年)
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(863)暮淋し花の後(うしろ)の鬼瓦/本間友五(生没年不詳)
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(862)瀧(たき)桜落ちくるひかり子へ流す/佐怒賀 正美(1956年~)