【ニュース】秀句の泉
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(871)われもまたこぼれゆくもの四月の木/川口真理(1961年~)
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(870)初蝶の既に命の重さかな/大関靖博(1948~)
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(869)かなしい日さくらとともに去って行く/川村旺己(2012年~)
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(868)チューリップ母の視線はまぶしくて/行方克巳(1944年~)
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(867)よく伸びる小犬のリード水温む/本杉純生(1943年~)
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(866)花見酒一気にひらく二枚貝/鈴木総史(1996年~)
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(865)蠅(はえ)生れ赤子の涙吸いにくる/中村和弘(1942年~)
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(864)咲(さく)からに見るからに花の散(ちる)からに/上島鬼貫(1661~1738年)
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(863)暮淋し花の後(うしろ)の鬼瓦/本間友五(生没年不詳)
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(862)瀧(たき)桜落ちくるひかり子へ流す/佐怒賀 正美(1956年~)
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(861)パレットの絵の具つぶらや春の森/高柳克弘(1980年~)
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(860)一僕とぼくぼくありく花見哉/北村季吟(1624~1705年)
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(859)国よりも先に生まれし田螺(たにし)かな/渡辺誠一郎(1950年~)
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(858)春愁や草の柔毛(にこげ)のいちしるく/芝不器男(1903~1930年)
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(857)大學生おほかた貧し雁歸(かりかえ)る/中村草田男(1901~1983年)
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(856)春の雲素顔ひとつに決められぬ/なつはづき(1968年~)
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(855)木になりて春の鳥どち宿したし/中嶋鬼谷(1939年~)
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(854)地球儀の半球眩し彼岸過/加藤右馬(1990年~)
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(853)牛死せり片眼(かため)は蒲公英(たんぽぽ)に触れて/鈴木牛後(1961年~)
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(852)蕗のたう洗ふや水の手になりて/常原拓(1979年~)
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「秀句の泉」は、俳句の魅力を伝えます。執筆は俳人の永瀬十悟さん(福島県須賀川市)、浅川芳直さん(宮城県名取市)、及川真梨子さん(岩手県奥州市)の3人。古典的な名句から現代俳句まで幅広く取り上げ、句の鑑賞や季語について解説します。