<アングル岩手>馬産地 脈々と息づく伝統

【食む】天高く―。岩手県遠野市北部の荒川高原牧場で、放牧された馬たちが思い思いの場所で草を食(は)む=2016年10月11日、岩手県遠野市附馬牛町上附馬牛

 岩手県遠野市は古来、馬産地として名をはせてきた。農耕や運搬に使わなくなった現在も乗用馬を中心に約250頭が飼育され、伝統が脈々と息づく。

 市内の馬育成調教施設「遠野馬の里」で1日、本州で唯一の乗用馬の競り市があり、35頭が上場された。開始前に厩舎(きゅうしゃ)でごちそうを広げ、愛情を注いだ若駒の晴れ舞台を祝う生産者たち。笑顔の中には別れの寂しさもにじむ。

 「祭り」は終わった。夏の間、高原で放牧された馬が里へ下る。山に囲まれた地形を生かした伝統の「夏山冬里方式」。雌は来春の出産と繁殖に備える。

 馬と人との営みがまた1年、重ねられていく。(釜石支局・東野滋)

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「アングル」は、四季折々の風物詩や人々の表情、地域の伝統行事、豊かな自然などにカメラを向けて、東北の魅力を再発見します。


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