【ニュース】秀句の泉
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(603)世界が終わるときも やさしき麦と大地/宇井十間(生年不詳)
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(602)ぶどうより柔らか雨蛙のおなか/神野紗希(1983年~)
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(601)戦争を知らぬ老人青芒/岸本尚毅(1961年~)
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(600)尺取虫老いは往ったり来たりする/武藤鉦ニ(1935~2021年)
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(599)太陽のゐ残る枝を下ろしけり/千葉皓史(1947年~)
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(598)風鈴を鳴らし只今換気中/仁平勝(1949年~)
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(597)らーめんつるつる梅雨空にもの申す/河村正浩(1945年~)
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(596)瞬きのまつげに載りし滝飛沫/坂本宮尾(1945年~)
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(595)自動ドア開けてしまへり夏路傍/蒋草馬(生年不詳)
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(594)化けさうな一軒家あり螢狩/大峯あきら(1929~2018年)
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(593)みどりごのちんぽこつまむ夏の父/金子兜太(1919~2018年)
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(592)新樹光坂があがつて来いといふ/横澤放川(1947年~)
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(591)子の眠る丸窓にとびうをの影/小田島渚(1973年~)
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(590)心臓に異郷の祭太鼓かな/相馬京菜(1999年~)
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(589)孤島夢や螢袋で今も待つ/齋藤愼爾(1939~2023年)
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(588)まつろはぬ血をばはるかに青山河/金箱戈止夫(1928~2020年)
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(587)火だるまとなりたる樽の五月かな/大木あまり(1941年~)
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(586)きのふよりあしたが恋し青螢/黒田杏子(1938~2023年)
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(585)朝蟬よ若者逝きて何(な)んの国ぞ/金子兜太(1919~2018年)
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(584)応援団(エンダン)の腕炎熱を巻き上げる/岸快晴(2004年~)
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「秀句の泉」は、俳句の魅力を伝えます。執筆は俳人の永瀬十悟さん(福島県須賀川市)、浅川芳直さん(宮城県名取市)、及川真梨子さん(岩手県奥州市)の3人。古典的な名句から現代俳句まで幅広く取り上げ、句の鑑賞や季語について解説します。