<アングル福島>故郷に帰れぬ被災ペット 新しい家族の愛を

原発事故直後に設定された「警戒区域」のバリケード(南相馬市)付近にいた柴犬のサン。痩せ細った状態で保護されたが、すっかり元気に。後ろでは常駐スタッフの塩谷慶介さん(32)が小屋の修理に励む
ボランティアの斎藤さんがお気に入りの「ラッキー」。犬小屋を作る腕前は施設にとっても頼もしい

 市街地を望む高台で故郷に戻れない、推定年齢12~14歳の老犬たちがひっそりと暮らす。東日本大震災の津波浸水域で飼い主とはぐれたり、原発事故の避難者から預けられたままとなったりした被災ペットだ。

 施設を管理しているNPO法人「SORAアニマルシェルター」(福島市)では現在、被災した犬7匹と、猫13匹を含めた計43匹を保護し新しい家族を探している。週末ともなれば大勢のボランティアの笑顔に囲まれ、愛らしい表情を見せる。

 「被災した家族のために動物たちを守っていきたい」と、救出活動は震災直後に始まった。これまで受け入れたペットの総数は200匹以上。その多くは預け主や新たな飼い主の元へ引き取られたが、この施設で寿命が尽きた動物も少なくない。

 活動を続ける代表理事の二階堂利枝さん(48)は「悲しい思いをした分、新しい家族の元で愛情を一身に受けてほしい」と、梅雨空を見つめる犬たちに願いを込めた。
(写真部・庄子徳通)

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