河北春秋(10/8):さいとうたかをさんの劇画『ゴルゴ13』の…

 さいとうたかをさんの劇画『ゴルゴ13』の主人公「ゴルゴ13」が葉巻に火を付ける。その時のライターの音でふさわしいのは何か。オノマトペ(擬音語・擬態語)に詳しい明治大文学部の小野正弘教授(一関市出身)が挙げたのは「シュポッ」▼ガス注入式で、小ぶりなのに持ち重りがし、表面は金色か一部に金色が含まれ、細かな文様が施された高級品。「シュポッ」だけでライターの品質から形状まで表している。著書『オノマトペ』から引いた▼では、プロ野球で本塁打を打った時の打球音はどうか。「カキーン」や「カーン」「カツン」「カン」など、球種や、球場がドームか屋外かでも変わってくるだろう▼新型コロナウイルス対策として行われた無観客試合のテレビ中継では、打球音のほか、投手が投げる時のうなり声や投球が捕手のミットに収まる音などがよく聞こえた。従来のテレビ観戦にはない新鮮さがあった▼イベントの人数制限が徐々に緩和され、収容人数の50%までの動員が可能となった。とはいっても、プロ野球では鳴り物の応援が禁止のため、今もプレーの音はよく聞こえてくる。野球に限らず、スポーツの音は、見る者をわくわくさせる。そのことに改めて気付かせてくれたのは、コロナ禍の思わぬ副産物かもしれない。(2020.10.8)

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