◎東北大病院 睡眠医療センター長 小川浩正 病院特命教授
新型コロナウイルスに対する不安や自粛疲れなどから心身の不調を強く感じている方、在宅勤務でプライベートとの切り替えが難しくなり、十分な睡眠が取れなくなっている方、いるのではないでしょうか。新型コロナ禍の生活における睡眠の大切さについて説明します。
■感染率3、4倍
睡眠は、心身のセルフメンテナンスです。ノンレム睡眠時に疲労の回復・細胞の修復、レム睡眠時に記憶情報の整理や感情の適正化が行われます。最も深いノンレム睡眠時に成長ホルモン、甲状腺刺激ホルモンなど代謝や免疫に関連したホルモンが分泌され、回復を早めます。また、脳の老廃物を洗い流しています。レム睡眠時に記憶が固定され、怒りや恐怖などの情動がリセットされます。
政府は新型コロナ感染予防対策の一つとして、十分な睡眠の必要性を挙げています。睡眠時間が6時間未満の人は、ウイルスの感染率が3、4倍に上がります。また、予防接種の効果も低下します。睡眠が短かったときにインフルエンザワクチンを接種すると、8時間睡眠時の半分以下しか抗体はつくられません。感染予防には、質の良い7、8時間の睡眠を取ることが重要です。
■心の健康を保つ
感染に対する不安などにより、心の健康が不調になる方が報告されています。心の健康を維持するためにも、睡眠を十分に取る必要があります。レム睡眠時にネガティブな感情はリセットされます。睡眠が不十分ですと、レム睡眠が短くなり、心の健康が不調となります。嫌なことがあったときほど、しっかり睡眠を取ることが必要です。
十分な睡眠とは、睡眠時間とともに、質の良い睡眠を取ることです。質の良い睡眠とは、深い睡眠とレム睡眠が十分取れていることです。十分な睡眠時間を取っても、眠気を感じる、すっきりしない、疲れやすい、イライラする、集中力が続かない、嫌なことが忘れられない、などの症状が見られれば、睡眠の質が悪いことを示しています。
睡眠の質を高めるためには、毎日同じ時間に起きて太陽の光を浴び、適度な運動をする生活をすることが大切です。それでも、睡眠の質が悪い場合は、睡眠時無呼吸などが潜んでいる場合があります。かかりつけの先生に相談してください。
新型コロナウイルスに負けないためにも、質の良い7、8時間の睡眠を心掛けて、心と体の健康を保つようにしましょう。
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