<アングル青森>弘前藩の御用達菓子職人 変わらぬ味伝える

【家宝】藩から下賜された螺鈿細工をはめ込んだたんすを開ける13代目の清さん。どら焼きなど半生菓子が入っている
【熟練】1枚ずつ手作業で作られる「竹流し」。生地を180~200度で焼き、職人たちが加減を見極めながら素手で取り出す。そば粉の香ばしさとサクサクした食感が後を引く
【記憶】初代は豊臣家に仕え、大坂冬の陣・夏の陣で敗れて津軽へ移った。戦の戒めに作られたという「冬夏」(手前)は軽い口当たりと上品な甘さが特徴
【継承】江戸後期の天保年間に編さんされたとみられる「御菓子雛(ひな)形帳」。季節の行事ごとに藩主に振る舞う菓子の名前やレシピが記録されている

 弘前城に程近い青森県弘前市本町の和菓子店「大阪屋」。1630年に創業し、弘前藩お抱えの職人「御菓子司」として代々仕えた歴史を持つ。きらびやかな螺鈿(らでん)細工の調度品や、店内に施された津軽家の家紋「牡丹(ぼたん)紋」が、その由緒を物語る。

 4代目福井三郎右衛門が生み出した銘菓「竹流し」と「冬夏」は250年前と変わらぬ製法で作られる。「どんなに洗練された菓子も、風土に合わなければ根付かない」と13代目の清さん(72)。手作業で作られる伝統の菓子は、津軽の人々に愛され続けている。
(青森総局・天艸央子)

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