地域防災計画や避難所運営マニュアルなどに、LGBTを含む性的少数者への「配慮」を盛り込んでいる自治体は東北6県と全77市の1割に満たないことが、河北新報社の調査で分かった。同性カップル間の安否照会を、同居の親族と同等に扱う自治体は14.4%だった。東日本大震災から10年近くたった今も、当事者が抱える不安を解消する取り組みが進んでいない状況が浮き彫りになった。(青森総局・天艸央子)
震災以降、性的少数者が周囲の目をはばかり、避難所生活をためらったりする実態が問題視されるようになった。今年10月、県と市の計83自治体にアンケートを送付。11月末までに全自治体から回答を得た。
地域防災計画などに配慮の必要性を盛り込んでいると回答したのは、北上市や山形市など8自治体(9.6%)。ただ「多目的トイレの設置や個人ごとに入浴できる時間帯の設定」(盛岡市)といった具体策を挙げたのは5自治体だけだった。
内閣府は性的少数者への配慮の重要性を指摘し、避難所運営に関する事例集に、男女共用トイレの設置など配慮の実例を示している。51自治体は事例集を認識していたものの、防災計画などには反映させていなかった。
その理由について、複数の自治体が「既存の施設が古く、多目的トイレがない」といったハード面の課題を挙げた。
配慮を盛り込んでいない75自治体のうち、45.3%の34自治体が改定を検討していると回答した。山形、福島両県など5自治体は、2021年度までに配慮を盛り込む意向を示した。
同性カップル間の安否照会に対し、「(事実婚などを含む)同居の親族」と同様に扱い、パートナーの居所や負傷状況を伝えるとしたのは、塩釜市や伊達市など12自治体。「同居の事実が確認できれば足りる」とした酒田市は「事実婚と違いはなく、性差で区別する必要はない」と説明した。
「状況に応じて柔軟に対応する」(平川市)などと答えた自治体もあったが、「国や県が指針を示すべきだ」と判断を避けた自治体が多かった。
性的少数者の支援に詳しい弘前大男女共同参画推進室の山下梓助教は「どんな地域にも性的少数者は存在する。自治体は支援団体などと積極的に連携し、マニュアルなどの整備を進めてほしい」と話す。
○性的少数者への「配慮」を具体的に盛り込んでいる自治体
三沢市、盛岡市、北上市、釜石市、山形市
○安否照会に同性カップルを「同居の親族」と同様に対応できると回答した自治体
久慈市、塩釜市、横手市、男鹿市、鹿角市、由利本荘市、酒田市、南陽市、福島市、須賀川市、喜多方市、伊達市
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