河北抄(1/13):「募集中止」。第1志望と目した食品加工会社…

 「募集中止」。第1志望と目した食品加工会社の当てが外れ、仙台市の私立大に通う男子学生はがくぜんとした。
 コロナ禍で緊急事態宣言が出された昨年春、学校が一斉休校になり、大口需要の給食が突如なくなった。外食産業の取引も激減し採用を見直せざるを得なかったようだ。就職活動ともろにかぶった。
 4年目の学生生活はコロナに振り回されっ放しだ。前期授業はオンラインのみ。サークル活動も満足にできず、「大学最後の年なのに…。不完全燃焼だ」。
 学費は全て奨学金とアルバイトで賄う自立した青年だ。首都圏の教育関連企業から内定をもらったが、またも緊急事態宣言が邪魔をする。「実地研修は行われるだろうか」と不安を募らせている。
 大学3年生にもコロナが影を落とし始めている。仙台市の私立大男子学生は「インターンシップ(就業体験)もオンライン形式。会社説明だけで意味がない」と不満げだ。「採用がなくならず、倒産がない公務員がいいかな」。就活生の苦境が「安定志向」の若者を増やす。社会の活力はこうして失われていくのか。

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