<サンゴ礁の生き物たち>(26完)ハコフグの仲間/愛嬌満点、温和な性格

黒の水玉模様が入るミナミハコフグの成魚
かわいらしいミナミハコフグの幼魚

 こんにちは。今回は海水魚の「ハコフグの仲間」について紹介します。フグの仲間は非常に人気が高い魚種で、特に女性には好評です。愛嬌(あいきょう)があって人にもよく馴(な)れ、しぐさや泳ぎ方が大変かわいらしく、一目その姿を見てしまったらもう連れて帰らないわけにはいかないと思うほど心を一瞬で奪われてしまいます。

 ハコフグの仲間は骨格が箱型をしているのが大きな特徴です。頭部と臀部(でんぶ)に角が生えてくるコンゴウフグ、黄色の体色に黒の水玉模様が入るミナミハコフグが入荷頻度の高いよく見る種になります。どちらの種も全長30センチ近くまで成長しますが水槽飼育ではそこまで大きくなりません。2センチ前後のかわいい幼魚サイズから、はっきりと目立つ10センチほどのサイズが主に流通しています。

 食性は雑食性で人工餌にも慣れますが、特にエビ類が大好物なので、冷凍ブラインシュリンプや乾燥エビであればすんなり食べてくれるでしょう。ハコフグ類は口が小さいので餌の大きさを考えてあげることが重要です。特に幼魚の場合は無理に人工餌を与えるのではなく、柔らかく食べやすい冷凍エサの方が適しています。

 性格はとても温和ですので気性の荒い種や縄張り意識が非常に強い種との混泳は控えた方がよいでしょう。泳ぎもあまり機敏な方ではないので水槽内の水流がかなり強い場合などは、ゆったり過ごせる水流の穏やかな場所を作ってあげてください。幼魚の場合は隔離水槽など使用しましょう。

 ハコフグの体表から分泌される粘膜には毒が含まれています。非常に強いストレスを感じると体表から分泌されます。フグ自身も他の魚同様にこの毒の影響を受けて調子を崩したり死んでしまったりすることもあります。特に水量の少ない水槽や、簡易的な濾過(ろか)能力の低いフィルターを使っての飼育水槽、水槽内の清掃などで一時的に水槽の外へ出した時などは注意が必要です。濾過能力がしっかりしている上部・外部フィルターや活性炭などを使用、プロテインスキマーを設置していれば心配はありません。飼育設備をしっかりと行い、ぜひ怖がらずこのかわいらしいハコフグの世界を楽しんでください。
(観賞魚専門店経営・朝比奈理一)

河北新報のメルマガ登録はこちら
ペットとの暮らし

仙台市在住の獣医師が、犬や猫をはじめ、ウサギなど小動物の飼い方を、生態や習性を踏まえて、詳しく分かりやすくアドバイスします。


企画特集

先頭に戻る