デスク日誌(2/2):メッセージ

 人の流れを生むイベントや活動をどのタイミングでどう報じるか、なかなか悩ましい日々が続く。新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言が出ていない地域でも、慎重な対応が求められているからだ。

 現実には東北でも多くの行事が中止、延期され、実施される場合は感染防止対策が取られている。観光誘客の取り組みは「感染収束後にぜひ訪れて」といった当事者の話とともに伝えることが多い。それでも、どういうメッセージとして受け止められるか気になる。

 思い出すのは、東日本大震災発生から半年を過ぎた頃、宮城県の沿岸被災地で観光客受け入れが再開されつつある状況を取材した経験だ。まだがれきが残り、生活再建も緒に就いたばかり。「時期尚早」との厳しい被災者の声もあった。

 同僚と議論し関係者にも葛藤があること、被災地を実際に見てもらうことで支援の継続や、将来の防災につなげる意義があることなどを伝えようと確認した。

 感染拡大下でも社会活動は続き、人は動く。当事者の努力や我慢をしっかりと伝えることも必要な緊張感を発信する一つの方法と考えるが、どうだろう。
(報道部次長 佐藤崇)

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