<ワンちゃんとハッピーライフ>[16]身体言語(3)不安、緊張/背中なで、優しく声掛け

病院の待合室。なんでこんなに緊張するのかな

 ワンちゃんが不安や恐怖などから体を硬直させていることがあります。

 集中している時のように全身に力が入っていますが細部の表情が異なります。目は細めて、ショボショボしたり、目をそらしたりします。耳は後ろに伏せ、垂れ下がっていることが多くあります。口は開いていて呼吸も速く舌を出してハアハアしていることがあります。よだれが垂れることもあります。鼻はぬれて汗をかいています。しっぽは垂れ下がり、怖い場合は内股に収まっていることもあります。前足は片足だけ上がっている場合や、両前足が前方に突っ張っているような場合もあります。

 目の前に不安にさせるものや人がいた場合、背中を向けて逃避する場合もあります。自分は攻撃の意思がない、直視しないでほしいなどの意味が込められていることがあります。肉球にも汗をかき、ぬれていたり、心拍数や呼吸数がとても高くなっていたりします。

 これらのことは、初めての場所や、慣れない場所、知らない人や慣れない人の前で不安に感じたときなどにみられます。

 このような時は後頭部から背中にかけてゆっくりとなでてあげます。少し手の圧が加わるように、まるで母犬が生まれたての子犬をなめてあげるようになでてあげます。肩の付近を重点的になでてあげることで犬の不安やストレスが軽減されることが分かっています。

 声掛けも優しくゆっくりと落ち着いた声で。飼い主が深呼吸をすることもよいと思います。この時は犬を直視せず、目をそらすことや、細目で見てあげるとよいでしょう。

 不安で怖がっている場合は、驚かせることや、こちらが強い態度でいると、犬はますます不安に陥ります。慣れない場所でしたら、その場所に慣れるように少しずつ練習し、不安を取り除いてあげることが大切です。犬が慣れるまで頻繁にその場所へ行き、そこでおやつを与えたりすることもよいと思います。

 人見知りをしてしまう場合は、少しずついろいろな人に出会って笑顔で接してもらうことで、犬の不安は徐々に減っていきます。できるだけ子犬のときから人と触れ合う経験をすることも大切です。

 お出掛け先や病院などで不安で緊張してしまった後は、リラックスできる場所で休息を取らせてあげましょう。よく頑張ったね、などとねぎらってあげると、犬はより安心して休むことができると思います。
(トリマー・石井あゆみ)

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ペットとの暮らし

仙台市在住の獣医師が、犬や猫をはじめ、ウサギなど小動物の飼い方を、生態や習性を踏まえて、詳しく分かりやすくアドバイスします。


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