カラスふん害が深刻 夕暮れに大群、道路汚す 石巻市中心部

 石巻市のJR石巻駅周辺で、カラスのふん害が多発している。夕暮れ時になると、カラスの大群が現れて上空を旋回。電線の上やビルの屋上などに止まり、ふんを落として道路を汚している。清掃をしても翌日にはまた汚れている状況が続き、住民や事業者らが頭を抱えている。

 「ここで30年働いているが、こんなのは初めて。においもひどく、健康に悪い」。同市立町2丁目の靴店で働く新柵ひろ子さん(49)がため息をつく。

 周辺でふん害が始まったのは1日。出勤すると、店の前はほぼ毎朝カラスのふんで足の踏み場も無い状態が続く。店頭の掃除だけで1日2時間近くかかり、午前中がつぶれてしまう。

 新柵さんは「商売をしているので汚れたままにしておけない。いつまで続くのか」と肩を落とす。

 鋳銭場も被害が大きい。すし店を営む大場英雄さん(76)は「電線にびっしりカラスが止まる姿は不吉。みんな困っている。対策が必要だろう」と訴える。

 市には多くの苦情や要望が寄せられている。市は業者に依頼するなどして、鋳銭場周辺の市道や市役所脇の歩行者専用道など5路線を計3回清掃。しかし、翌日にはまた汚れる「いたちごっこ」になっている。

 どうしてカラス被害が急増したのか。宇都宮大特任助教(動物行動学)で、全国でカラス被害対策を手掛ける宇都宮市のベンチャー企業「CrowLab(クロウラボ)」社長の塚原直樹さん(41)によると、カラスは子育てを終えた秋から冬にかけて大きな群れとなり、市街地を集団でねぐらにする傾向があるという。猛禽(もうきん)類などの天敵がおらず、餌となる生ごみが豊富で畑なども比較的近いためだ。

 さらに昨年が暖冬だった影響で「全国的にカラスの数が増えたようだ」と塚原さん。「2月に突如現れるのは珍しい。他の地域から押し出されて石巻に来た可能性もある」と説明する。

 繁殖期に入る4月ごろには、市街地を離れると考えられる。塚原さんは対策について「音声を使って追い払う方法は全国で効果を上げている。生ごみは新聞紙などで覆って集積所に出す、畑の作物を放置しないなど、餌を減らす努力も必要だ」と助言した。

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