東日本大震災10年  空から見た復興のかたち

作業場からレールを伝って新造船がやって来た。海へ突き出た桟橋で止まると、「巨大な鉄」は支える基盤ごと沈み、ぷかりと浮かんだ。船が載るエレベーターは、シップリフトシステムと呼ばれる船舶用の昇降機。東日本大震災で被災した造船4社などが設立した「みらい造船」(気仙沼市)の岸壁に設置されている。「地元造船の歴史と同じように、これから100年後までやらないと先人たちに申し訳ない」と木戸浦健歓(たけよし)社長(50)は国内3番目に導入した新方式に期待を込める。斜路で船を引き込む現行型と比べ、防潮堤内で作業できることで安全性や効率が大幅に増した。この日進水したのは、漁場からサバやイワシなどを運ぶ420トンの巻き網運搬船で、茨城県の漁業会社が船主だ。立ち会った副漁労長は大きな白色の勇姿にほほ笑む。その先では、三陸沿岸道の気仙沼湾横断橋の工事が3月6日開通に向けて着々と進められていた。(写真部・庄子徳通、岩野一英)
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 復興が進み生まれた新たな風景。それは被災地の人々にどのように記憶されていくのだろう。未来に向かう、そのかたちを空から眺める。
 

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