東日本大震災10年  空から見た復興のかたち

リアス海岸沿いに小さな浜が点在する石巻市の牡鹿半島。山林が切り開かれ、その形状に沿って造成された高台に寄り添うように新しい住宅が立ち並ぶ。東日本大震災の防災集団移転促進事業で2016年に完成した荻浜団地だ。海抜20~25メートルに約3.25ヘクタールを造成し、13世帯が暮らす。土砂崩れを防ぐため、斜面は階段状になっている。震災前、海のそばに53戸あった家屋は津波で全て流された。「この風景をご先祖様が見たら何と言うでしょうか。でも古里で安心して暮らせる喜びは大きい」。副区長の漁業伏見真司さん(69)が実感を込める。気掛かりなこともある。震災後に加速した人口減と高齢化。漁業をなりわいとしない世帯の多くは浜を離れた。行事の運営も難しくなりつつある。伏見さんは「浜につながる坂道もお年寄りには結構きつい」とこぼす。牡鹿半島には全部で28の防災集団移転団地ができた。住民の命とコミュニティーを守るという選択が、新たな風景を生み出した。(写真部・藤井かをり、庄子徳通)
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 復興が進み生まれた新たな風景。それは被災地の人々にどのように記憶されていくのだろう。未来に向かう、そのかたちを空から眺める。
 

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