記者ログ(5/14):化学物質過敏症

 「できるだけ新品の服を着て、来てください」。多賀城市でパンや焼き菓子を作る庄司良博さん(51)、美穂さん(52)夫妻に昨年末に取材を申し込んだ際、取材の条件として示された。
 夫妻は化学物質過敏症(CS)に悩む。洗剤や制汗剤などに含まれる化学物質に過剰に反応し、頭痛や吐き気などが起こる疾患。人と長時間会う場合、相手が使う洗剤や柔軟剤が常に気になるそうだ。
 下着とワイシャツは新品を下ろした。新品を準備できなかったズボンや上着は指定された無香料の洗剤で洗濯。洗濯機から普段使っている洗剤の匂いが移ることを懸念し、手洗いした。
 CSは厚生労働省が2009年に病名リストに登録したが、認知度は決して高くない。夫妻はコロナ以前から外出時にはマスクを必ず着けていたという。誰もが安心して暮らせる環境が一日も早く実現するよう考えていきたい。
(多賀城支局・石川遥一朗)

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