(2)ここもまた誰かの故郷氷水/神野 紗希(1983年~)

 言われてみればそうだということを最初に見せてくれるのが詩。旅先だろうか、ひと休みにかき氷を食べていると幼い頃がよみがえる。周囲を見ながら、「ここ」を故郷として大切にする人たちがいると思う。原発事故で避難していた私の知人にこの句の話をすると、なじめなかった避難先に親しみを持つようになったという。他郷にいてその土地のことを思う。それはまた自分の故郷をも思うこと。繰り返すコ音が心地よい。句集『光まみれの蜂』より。
(永瀬十悟)

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秀句の泉

 「秀句の泉」は、俳句の魅力を伝えます。執筆は俳人の永瀬十悟さん(福島県須賀川市)、浅川芳直さん(宮城県名取市)、及川真梨子さん(岩手県奥州市)の3人。古典的な名句から現代俳句まで幅広く取り上げ、句の鑑賞や季語について解説します。


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