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仙台四方よし「宣言企業」 TLS仙台【PR】

 仙台市は売り手よし、買い手よし、世間よしの「三方よし」に、働き手よしを加えた「四方よし」を実践する地元企業を顕彰している。2020年1月からは、四方よし企業として積極的に取り組む「宣言企業」を募り、その普及を進めている。広がりをみせている四方よしの最前線を紹介する。

障害者の就業機会拡大へ向けた取り組みを説明するTLS仙台の橘営業部長

 オフィスや店舗、住宅の清掃業などを展開する「TLS仙台」(仙台市泉区、佐藤友香代表取締役社長)は、障がい者の就業機会拡大やスポーツイベントを通じた共生社会づくりに取り組み、2021年、仙台市の「『四方よし』宣言企業」に登録された。

 
 社名のTLSは、理念でもある「トータル ライフ サポート」の頭文字。2020年秋から、同社が入居する「オメガコートビル」の清掃業務を市内の障がい者就労支援施設2カ所に委託し、知的障がい者ら10人以上に就業の場を提供。月に3回程度、施設の支援員の指導を受けながら階段や廊下を清掃してノウハウを身に付け、2021年からは新たに民間事業所や公共施設の駐車場など10カ所以上の清掃も担っている。

 

 取り組みの中心となっている橘聖五営業部長は「オメガコートビルで訓練し、就業の場を外に広げる流れができつつある」と手応えを語る。TLSの従業員も、障がい者各自の特性に合わせ、作業工程の指示を具体的に行うことなど、共に働く上でのスキルを高めている。

 「ノウハウを構築し、将来的には直接雇用につなげたい」と語る橘部長。障がい者を対象に、作業を分かりやすく伝える研修用の映像作りも進めている。

 
 長年、バスケットボールの競技者、指導者としても活動し、障がいのある生徒らと関わった橘部長は、障がい者が暮らしやすい社会づくりや就労支援の必要性を肌で感じてきた。「取り組みの原点でもあり、企業として課題解決に少しでも貢献したい」と強調する。

 
 「現状では、障がい者に作業を担ってもらうことに戸惑う人も少なくないが、顧客の満足度は高く、次もお願いしたいとの声が多く寄せられている」と橘部長。「実績を重ね、障がい者と健常者の壁をなくしていきたい」と力を込める。

 
 

 障がい者への理解やコミュニケーションの促進に向け、スポーツイベントの企画や支援も行っている。

 
 2020年からはほぼ月2回のペースで、TLSの従業員と、委託先の就労支援施設の障がい者らが参加するスポーツレクリエーションを実施。スポーツを共に楽しみながらコミュニケーションを深め、互いの健康増進を図ってきた。

 
 清掃業のほか、同社が手掛けるウェブサイト制作を通じ、知的障がい者らのスポーツ大会を支える組織「スペシャルオリンピックス日本・宮城」のホームページ(HP)作成にも協力している。

 
 橘部長は「障がいの有無を超えて協力することによって、さまざまな可能性が生まれる。就労支援とスポーツの両輪で、共生社会の実現に貢献したい」と話す。

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