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引っ越し作業のこつ 【特集】さあ 引越しだ!

矢田 誠二さん

 新居が決まったらいよいよ引っ越し準備だ。業者選びから効率の良い梱包といったあれこれを、仙台の専門業者に教わった。 

見積もり 複数社に 「訪問」でトラブル回避

 まずは業者選び。料金の安さや知名度で選びがちだが、アース引越サービスの矢田誠二さんは「ぜひ複数社に見積もり依頼を」と助言する。全国にネットワークを持つ大手と、地域密着型の業者、それぞれに良さがあるのでじっくり検討しよう。

 見積もり時は、必要な段ボール数、タンスやベッドなど大型家具のサイズ、当日必要な作業員数をプロの目で見極め、費用をはじき出す。搬入にかかわる新居周辺の道路幅や階段の状況についても聞き取るという。「トラブルは、訪問見積もりで防げます。お宅を実際に見ない電話やインターネットだけでの申し込みはお勧めしません」と矢田さん。

 見積もりが出そろったら、費用や対応の丁寧さなどから総合的に判断しよう。ネットの口コミも参考になる。ちなみに、午前の作業を終えた車両が向かう「午後便」は格安だが、時間が指定できない。繁忙期は夜間にずれ込むこともあり、遠方や荷物の多い場合は不向きといえそうだ。

 追加料金のトラブルは、当日の作業員数と段ボール追加と回収費用を巡ってが多い。見積書に明記されているか確認しておこう。

断捨離でスタート 新生活想定し作業を

 引っ越し作業について「梱包次第で作業効率は大きく変わってきます」と矢田さん。一般的な3人家族で50個の段ボールが必要というから大仕事だ。

 最初に取り掛かるべきは、不用品の仕分け。衣料品や日用品などを断捨離しよう。荷物が少ないほど費用の節約にもなる。搬出日に不用品を引き取ってくれる業者もあるので、事前に確認を。

 梱包作業は、普段使わない物や季節物から始め、日常的に使う物、当日朝まで使う物の順に。衣類など軽い物は大きな箱に、本や食器など重い物は小さな箱に入れるのが鉄則だ。

 食器類は立てて並べ、箱の中で動かないようにぴったり詰めると破損しにくい(写真)。掃除機や楽器など大きな物も運搬しやすいよう段ボールに入れると業者が運びやすいとか。「モノ」がはみ出してフタが閉まらなくてもいいそうだ。

 小さい子どもがいるなど準備に手が回らない家庭は、業者の「すべてお任せ」のサービスも検討してみては。

 理想は、梱包前に新居のレイアウトがイメージできていること。新居の部屋ごとに番号を振り、大きな家具には行き先の番号を付けておこう。段ボールにも、部屋番号を大きく書いておけば作業がスムーズだ。慌ただしい当日はつい「どこでもいいから置いて〜!」と叫んでしまいそうだが、矢田さんは「搬入時に収まるべき部屋に運ぶと、新生活のスタートがぐんと楽になります」。

 新天地での楽しい生活を思い描けば、作業を頑張れるかも⁉

食器やガラスなど割れやすい物は、縦にみっしりと詰めて

【話を聞いた人】
アース引越サービス 矢田 誠二さん
所/仙台市宮城野区扇町4-4-14
営/ 8:00~17:00
休/無休
問/フリーダイヤル0120-41-0089
  (東北6県のみ)

(河北ウイークリーせんだい 2022年1月27日号掲載)

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