末家(ばっけ)焼は約300年前、亘理伊達家の領主が備前の陶工を呼んで作らせた由緒ある器。宮城県亘理町の旧末家地区の土を特徴にする。戊辰戦争で窯の火が消えた後、復興と廃窯を繰り返し、長く「幻の器」になっていた▼加藤ひろ子さん(68)が故郷の亘理町で夫の文夫さん(72)と再興したのが1986年。京都の陶芸専門学校で学んだ2人は「きれい侘(わ)び」の世界を目指した。京風のみやびな絵と、亘理の土ならではの焼き締めを融合させた深みのある表現が人気だった▼2011年、廃窯の危機が訪れる。東日本大震災の津波で自宅や作業場は崩壊し、道具など全てを失った。再建を諦めかけた時、2人が目にしたのが、泥かきを手伝うボランティアの姿だった。「顔を泥だらけにして作業する若い女の子を見たら、廃業しますと言えなくなった」と文夫さん▼そこから無我夢中で復興を果たした。だが、今はコロナ禍が襲う。客は激減。イベントや陶芸教室は中止になり、収入の道が次々と断たれた▼それでも、ひろ子さんは「震災の時に精神的、肉体的、経済的に支援を頂き、今の自分がある。そのことを思えば、つらいとは言っていられない」と語る。流行のスタイルには迎合しない。ぶれることなく、いちずに「きれい侘び」を追求していく。(2022・3・12)
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