12年前の3月11日午後2時46分、高校3年だった私は塩釜市の自宅でうたた寝していた。大きな揺れで飛び起きる。津波警報のサイレンがけたたましく鳴る。押し寄せる純粋な恐怖。着の身着のまま家族と高台の避難所へ急いだ。
日没前、長い下り坂を恐る恐る降りて様子を見に戻ると、自宅の辺りに人だかりができていた…