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河北抄(5/12):白河の関を越えた感慨を問われ、松尾芭蕉は…

 白河の関を越えた感慨を問われ、松尾芭蕉は<風流の初(はじめ)やおくの田植うた>と詠んだ。元禄2(1689)年に訪ねた須賀川の旧友等躬(とうきゅう)宅は田植えの真っ最中で、ひなびた田植歌が聞こえてきた。

 「田植歌の素朴な歌声こそは詩歌の源流であり、奥州路に入り最初に経験した風流でもある」。尾形仂編『…

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