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宮城県高校総体陸上開幕 女子やり投げは棚木麻心(柴田)が2連覇

 第72回県高校総合体育大会の陸上競技が20日、仙台市宮城野区の弘進ゴムアスリートパーク仙台で始まった。第1日は男女10種目の決勝を行い、女子やり投げは棚木麻心(柴田)が41メートル82で2連覇を果たした。男子400メートルは佐藤翔次郎(古川工)が49秒23で初優勝した。

 女子5000メートル競歩は庄子理菜(常盤木学園)が23分41秒07の大会新で2年連続優勝。女子400メートルリレーの準決勝では、常盤木学園が46秒47の大会新記録を出した。

高校総体の記録はこちらから
女子やり投げ決勝 41メートル82で優勝した棚木

基礎を徹底 ただ一人41メートル台

 柴田の棚木が右肘の故障を抱えながらも41メートル82を記録して、2連覇を果たした。「けがで投げられる回数が限られた中、記録は良くなかったけど、優勝できて良かった」と笑みを浮かべる。

 4月の県春季大会後に痛みが出た右肘の状態と相談しながらの出場となった。「1回で決めよう」と集中して臨んだ最初の試技でトップの41メートル01を記録。「まだいけるかな」と臨んだ2回目に優勝記録となる41メートル82をマークした。3~5回目はパス。最後の6回目は37メートル84と伸びなかったが、ただ一人41メートル台を出して頂点に立った。

 昨年は2年生ながら県チャンピオンに輝いたが、後が続かなかった。東北大会は記録ランキングで上位にいたものの8位と振るわず、全国高校総体(インターハイ)出場を逃した。その悔しさをばねに、やりの構え方や力の伝え方など基礎を徹底して取り組んできた。152センチの小柄な体格を補おうと、筋力トレーニングも精力的に行った。

 積み重ねた努力はこれから花開かせる。自己記録は昨年の県高校総体で出した42メートル94のまま。東北大会を記録更新の舞台に狙いを定める。「45~46メートルを出して優勝し、(北海道で開かれる)インターハイに出場したい」と力強かった。(関俊哉)

男子400メートルは佐藤翔次郎(古川工)が自己新で初優勝

 男子400メートルは古川工の佐藤が、自己記録を更新する49秒23で初優勝した。「今まで努力してきたことが報われた」と素直に喜ぶ。

 準決勝で全体3位の記録を出して決勝に進出。昨年の全国高校総体で5位に入った丸山(東北)がいたが、「絶対に勝つ。自分の走りでチームを盛り上げたい」と意気込んで最終レースに臨んだ。大外の8レーンで先行していた丸山を直線で捉えると、「頭の中が真っ白」と言うほど懸命に腕を振って先頭でゴールを駆け抜けた。

 次は天童市で開かれる東北大会。「49秒台のタイムでは勝ち切れないので、もっと記録を伸ばしたい」と話した。

男子400メートルを制した古川工の佐藤翔次郎

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