陸上女子1500メートル2、3年、男乕(五城)が大会記録を7年ぶり更新 仙台市中学総体最終日
第72回仙台市中学校総合体育大会最終日は12日、仙台市と利府町で12競技が行われた。陸上の女子1500メートル2、3年は男乕(おのとら)結衣(五城)が大会新記録で初優勝した。バレーボールの若林区女子は六郷が初の栄冠に輝いた。剣道の青葉区男子団体は仙台一が初制覇。サッカーの泉区は南中山が9年ぶり6度目の優勝を果たした。バスケットボールの青葉区は男女とも五橋が制し、弓道団体は広瀬が男女で頂点に立った。
新記録の男乕「狙ってました。自己ベストだったのでうれしい」
陸上の女子1500メートル2、3年は、五城の男乕(おのとら)が大会記録を0秒42更新する4分34秒32の好タイムで快勝した。大会新記録は7年ぶりだ。「狙ってました。自己ベストだったのでうれしい」と素直に喜ぶ。
スタート直後から先頭に立ち、終始レースを引っ張った。独走態勢で自分との戦いだった。1200メートルの通過タイムが3分39秒だと場内アナウンスが聞こえると、「設定タイムよりも1秒早い。いけるかも」と気分が上がり、ペースも一気に上がった。最後の直線も「全力を出し切りたい」と懸命に駆け抜けた。
2年前の県大会では1500メートル1年を制し、昨年の県大会は1500メートル2、3年で5位に入った実績を持つ。今年は全国都道府県対抗女子駅伝の補欠に選ばれ、4月の県春季陸上大会中学1500メートルでは優勝するなど、状態は上り調子だ。
バランスの取れた食事や8時間の睡眠、入浴後のストレッチなど日常生活での小さな積み重ねが結果につながっているという。「支えてくれたママが見てくれていたので、優勝で恩返しができて幸せ」と笑みを浮かべる。
目標は8月に愛媛県で開かれる全国中学校体育大会(全中)出場。県大会などで再び好記録を出すつもりだ。「全中に出て、そのまま都道府県駅伝のメンバーにも選ばれたいので、タイムを狙っていきたい」と話した。(関俊哉)
陸上男子1500メートル2、3年、上村(将監)が鮮やかなラストスパートで勝利
陸上男子1500メートル2、3年は、上村(将監)が鮮やかなラストスパートで勝利を手にした。4分16秒78は自己記録に届かなかったが、「自分なりのレースができ、うれしい」と笑顔を見せる。
プランは残り200メートルからのスパート。2番手にいた残り200メートル付近で、先にスパートをかけた3番手の選手に抜かれたが、「慣れている展開だった」と慌てずに自分のタイミングでペースアップ。最後の直線で抜き返し、0秒74の小差でゴールした。
200メートルのインターバル走などでラストスパートの練習は十分に積んでいた。接戦を制した直後には「スパートの練習しておいて良かった」と漏らした。
バレーボール若林区女子は六郷が初制覇、準優勝だった昨年の雪辱果たす
気心知れた3年生6人が新たな歴史を刻んだ。バレーボールの若林区女子は六郷が初制覇。六郷小3年からのチームメートが、準優勝だった昨年の雪辱を果たした。
第1セットから攻撃力を発揮した。主将の佐藤、高橋、渡辺の3人はいずれも身長165センチ超の大型アタッカー。3人の爆発力を引き出すセッター富樫のトスもさえ、途中に8連続得点を挙げて圧倒した。
第2セットは競り合いに。粘る沖野に押される中、佐藤が「集中力を切らさないで」と鼓舞し続けた。鈴木監督が「チームの要」と信頼する中村と鈴木優が献身的にボールを拾い、得点源の3人が応える。14―13から5連続得点で一気に突き放した。
渡辺が「いつも良いトスが来る。意思疎通はばっちり」と言えば、佐藤も「苦しい展開でも6人だと乗り越えられる」。隙のないチームワークを誇った。
目標とする全国制覇に向け、一つ目の関門を突破。6人の青春物語はまだまだ続く。(山並太郎)