昭和万葉の森(宮城県大衡村) 広大な敷地、森林浴満喫<いぎなり仙台 癒やしの場さ行ぐべ!>
高さ10メートル近い木々が茂り、夏の日差しに緑が映える。野鳥のさえずりとセミの鳴き声が聞こえ、木の葉を揺らしながら、心地よい風が吹き抜ける。
仙台市中心部から北へ約30キロ。宮城県大衡村にある昭和万葉の森は22・65ヘクタールの広大な敷地に、ブナやコナラといった広葉樹を中心に500種類以上の植物が生えている。
5659メートルに及ぶ遊歩道があり、気軽に散策や森林浴を楽しめる。近年、年に1回は足を運ぶという仙台市泉区の主婦横道清子さん(75)は「普段はこれだけの緑に囲まれることはない。来るたびに感激して、気持ちが落ち着く」と話す。
一部の草木を植えるなどして県が一帯を整備し、1989年に開園した。宮城が万葉集の和歌に詠まれた最北の地とされることにちなみ「万葉」の名を冠した。県花のハギやツツジ、カタクリといった万葉植物も数多く目にできる。
国内有数のヤマユリの群生地とされ、約6万7800株が自生する。今年は今月上旬に咲き始め、中旬に見頃を迎える見通し。管理事務所副所長の松野徳司さん(68)は「鮮やかな白い花の色と独特の香りを楽しんでほしい」と語る。
(肘井大祐)
[昭和万葉の森]宮城県大衡村大衡平林117他。開園は午前9時~午後4時半。11月から翌年3月は午後4時まで。入園無料。70台分の駐車場がある。敷地内にある万葉の館の広間と茶室は有料で事前予約が必要。年末年始休園。連絡先は管理事務所022(345)4623。
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