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<音紡ぎ(9)>花火とアコーディオン

 花火の季節が来る。母の実家は石巻市の街中にあった。花火が目玉の「川開き祭り」の夜は、親戚一同が集まり、花火見物とあいなった。ビールに枝豆で上機嫌の大人たち。聞き慣れない音が怖くて泣く子あり、途中で寝入ってしまう子あり。昭和の時代の懐かしい一ページだ。

 私は、尺玉のシンプルな打ち上げ花火が好きだった…