乳児を抱いた女性が車道を渡っていく。8月半ばの仙台。太陽がギラギラと照り付け、いかにも暑そうだが、つらそうな様子は見られない。むしろ笑顔を浮かべながら、つむじの匂いをかぎ、右手でお尻をポンポンたたきながらスーパーに入っていった。
ふと、自身の数年前を思い出した。育児休業を取得し、毎日のように抱っこ…