東日本大震災直後、取材に明け暮れた数日間の記憶はおぼろげだ。しかし、あの日見た星空だけは今でも鮮明に覚えている。
停電で光を失っていた仙台の街で、夜空を埋め尽くすように無数の星が瞬いていた。私は当時、仙台市役所の記者クラブに詰めていた。本社へ向かう道すがら、何度も夜空を見上げて息をのんだ。「これが…