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心華やぐ 【特集】「庭」で遊ぶ

写真/鈴木 信敏 撮影協力/Terrariums by Feel The Garden

 いよいよ春本番。花や木々など植物をめでるのが楽しい季節になった。心華やぐ、自分だけの「庭」を探してみよう。

手入れ次第で1年楽しめる 花束のようなギャザリング

 春は新しいことを始めるのにぴったりの季節。根の付いた花やリーフを花束のように組んで植える「ギャザリング」はいかが。泉区の園芸店「ガーデンナーセリー Green Spot(グリーン スポット)」で作り方と魅力を聞いた。

 Green Spotは花苗やガーデニング用品を販売するほか、ギャザリングを含めた多彩な教室を開いている。同店店長で講師も務める松本明美さんは「ギャザリングは5~6年ほど前に広まった新しい寄せ植え方法です。一度体験すると従来の寄せ植えには戻れなくなってしまうと話す生徒さんが多いんですよ」と話す。

 松本さんに作り方を見せてもらった。ギャザリングの特徴は、根の間の土を落とした花苗を花束のように組んだ「ユニット」をたくさん作り、好みの形に植えていくことにある。「ユニットを抜いてほどけば、季節に合わせた組み替えも楽しめます」と松本さん。しっかり手入れをすれば数カ月から1年は持つという。

 きれいに作り上げるこつは2つ。土を落とす時は、体温で植物がしおれないように素早く作業する。手に付いた土で花びらや葉を汚さないよう、こまめに手を洗おう。見映えがするように花やリーフをどう組み合わせるかは切り花のブーケ作りに似ているが、作り手のセンスも問われそうだ。

 同店のギャザリング教室は3回1セットで春と秋に開催している。詳しくは泉緑化のWEBサイトで確認を。

松本さん(右)とアシスタントスタッフの村岡裕子さん

いま植えるならどんな花?

「マーガレット」(写真手前)や「オステオスペルマム」がお薦め。「4月は店頭に並ぶ品種が増えるので何を植えてもいいですよ」と松本さん。

ざっくり解説 ギャザリングの手順

小さなガーデンフェスタ
花遊Sun歩 in bloom(はなゆうさんぽ イン ブルーム) 2024
5月18日(土)・19日(日) 9:30~16:00
七北田公園都市緑化ホール(仙台市泉区)

 花とガーデニングの魅力を伝えるイベント。ガーデニングの講習会や生産者のトークショー、ギャザリングのデモンストレーションなどがある。

■DATA
ガーデンナーセリー Green Spot
仙台市泉区福岡藤沢13 泉緑化内
TEL022-379-4567
営/10:00~17:00 休/水曜

管理しやすい苔テラリウム 独自の世界観が人々を魅了

 庭やベランダがない人もさまざまな形で「庭遊び」は楽しめる。今回は「苔(コケ)テラリウム」と最近話題の多肉植物「アガベ」を紹介しよう。

 仙台パルコ(仙台市青葉区)本館地下1階にある「Terrariums by Feel The Garden(テラリウムス バイ フィール ザ ガーデン)」は、昨年9月にオープンした苔テラリウム専門店だ。「Feel The Garden」(東京都杉並区)のフランチャイズ店で、仙台在住の苔テラリウムクリエイター桜井キョウコさんが店長を務める。店内には桜井さんやFeel The Garden認定クリエイターの作品が150ほど並び、独自の世界観に魅了された老若男女がひっきりなしに訪れる。

 苔テラリウムは手入れが簡単で、インテリアのように飾れるのが魅力。2~3週間に1回、水をやり、常にふたをして直射日光の当たらない明るい室内に置く。ゆっくり成長するため、購入時の形がすぐに崩れてしまう心配もない。桜井さんは「観葉植物を育てるのが苦手といった人でも気軽に緑を楽しんでもらえます」と話す。

 同店は苔の生態を学びながらオリジナル作品を作るワークショップを開催しており、予約不要で体験できるメニューもある。「小学生も楽しめます」と桜井さん。気軽に参加してみては。

特集のテーマ「庭」に合わせて桜井さんが作ってくれた苔テラリウム
さまざまなテイストの作品が並ぶ店内
桜井さん

ワークショップで体験してみよう

 基礎編は予約優先で5500円(フィギュア代を除く)。所要時間は約90分。容器や使用素材の違うメニューもある。予約や詳細はWEBサイトから。

テラリウム用の土に石や飾り砂を配置する
苔を植えていく。好みでフィギュアを飾る

「ウイークリーを見た」で5500円以上のワークショップを500円引きに。2024年4月30日(火)まで

■DATA
Terrariums by Feel The Garden
仙台市青葉区中央1-2-3 仙台パルコ本館地下1階
TEL050-1808-4009
営/10:00~20:30 休/仙台パルコに準じる
メール:terrariumssendai@gmail.com

ワイルドな白いトゲが魅力 盆栽のように楽しむアガベ

 仙台初のアガベ専門店「PLANTISTIC!(プランティスティック)」(仙台市青葉区)が昨年9月に登場した。

 アガベは2~3年前から広く注目されている多肉植物で、葉の先にある白いトゲが特徴だ。「ワイルドで他にはない造形美が面白い。光、風、水のさじ加減で、いかに格好良く育成するかが醍醐味(だいごみ)です。現代の盆栽のような感覚ですね」。店主の高橋市雄さんはこう話す。植物育成用LEDライトなどが普及し、どこでも育てやすくなったことがブームを後押ししているという。

 現在は生産の盛んな台湾からの輸入がほとんど。品種とは別に、見た目の特徴に合わせて「姫厳龍(ひめげんりゅう)」「白鯨(はくげい)」といったニックネームが付いていることも愛好家の心をくすぐるようだ。

 「人と人との相性があるように植物とも相性があるんです」と高橋さん。「相性の良さそうなアガベを探しに来てみてくださいね」

姫厳龍。あまり大きくならないので自宅に置きやすく、初心者にお薦め
オリジナルTシャツやセレクトグッズも販売し、アガベを中心にしたライフスタイルを提案している
葉肉部分は広がり過ぎず、まとまったフォルムになるのが美しいとされる
高橋さん

■DATA
PLANTISTIC!
仙台市青葉区大町2-3-11 レイトンビル1階
TEL050-1808-6969
営/11:00~13:00、14:00~19:00
休/水曜、臨時休あり
※営業時間と店休日は変わる場合があるため、Instagramで確認を

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