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伊藤叡王、タイトル後初陣飾れず 仙台でJT将棋開幕局 700人が熱視線

JTプロ公式戦の開幕局に臨む伊藤叡王(左)と稲葉八段

 トップ棋士12人が公開対局のトーナメントで競う将棋日本シリーズ第45回JTプロ公式戦の1回戦第1局(日本将棋連盟、河北新報社主催、JT、テーブルマーク協賛)が29日、仙台市宮城野区の夢メッセみやぎであり、稲葉陽(あきら)八段(35)が伊藤匠叡王(21)を144手で破った。

勝った稲葉八段、次戦は永瀬九段と

 稲葉八段は終局後、来場者約700人を前に「伊藤さんの粘りで難しかったが、なんとか勝てて良かった」と振り返った。8月3日に福岡市で開催される2回戦第1局に進出し、永瀬拓矢九段と戦う。

 今月20日に八大タイトルを初獲得した伊藤叡王は、タイトル保持者としての初陣を飾れなかった。

 対局に合わせ、宮宗紫野女流二段を聞き手に、福島県喜多方市出身の戸辺誠七段が大盤解説した。戸辺七段は「互いに技を駆使し、中盤から序盤に引き戻すような展開もあった。手筋の応酬が多く、大激戦だった」と語った。

 会場では「こども大会」東北大会もあり、小学生ら約200人が参加。決勝戦はプロ公式戦と同じ舞台で行われた。低学年の部で昨年に続き2連覇した福島県いわき市中央台北小3年の鈴木道士さん(8)は「昨年は(来場者に)対局を見られて恥ずかしかったが、今年は力を出せた」と喜んだ。

 高学年の部を制した仙台市片平丁小5年の柏木心之介さん(11)は、2年前にも低学年の部で優勝した。「来年は3回目の優勝を目指したい」と意気込んだ。

対局に臨む稲葉八段(右)
対局を一時中断し、封じ手をする伊藤叡王。来場者が次の一手を予想した
JTプロ公式戦の開幕局に臨む伊藤叡王(左)と稲葉八段

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