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「悠然と構える」重要さ指揮に生かす 大学野球日本代表コーチ務めた仙台大・森本監督 国際大会優勝に貢献

 仙台大硬式野球部の森本吉謙(よしかた)監督が、7月にチェコとオランダで行われた国際大会で大学日本代表のコーチを務め、両大会の優勝に貢献した。仙台六大学野球リーグで仙台大を春秋通じて8度の優勝に導いた名将も「日の丸を背負うプレッシャーの中、多くのことを勉強させてもらった」と刺激を受けた様子。開催中の秋季リーグで貴重な経験を生かそうと奮闘している。

仙台六大学リーグの東北大戦で、指揮を執る森本監督=7日、仙台市の東北福祉大球場

 大学日本代表では2019年、主に戦術データなどを分析するアシスタントコーチを務め、その年の第43回日米大学野球選手権の優勝に貢献。今回は来季までの任期で、バッテリーコーチとして初めて首脳陣入りした。

 東京六大学リーグなどから集まった投手11人、捕手3人を指導する上で意識したのは「選手を壊さないこと」。将来有望な若手のけがに注意しながら「もちろん勝つことも両立した」と万全を期して状態を上げていった。結果は2大会で、米国や台湾などの強豪相手に11戦全勝。圧倒的な強さでどちらも頂点に立った。

 一発勝負の国際大会で得た教訓は、悠然と構えることの重要性だったという。「僕は四球の数とか守備のミスとか、ディフェンスに関して過敏に反応してしまうが、(代表チームの首脳陣は)割り切りや思い切りの良さがあった。すぐにまねできるかは分からないが、勉強になった」と語る。

 今回、東北のリーグからは仙台大の3年生左腕、渡辺一生と、東日本国際大(南東北大学リーグ)の4年生右腕、藤井優矢が選ばれた。渡辺は3試合に登板し、藤井はオランダの大会で胴上げ投手になるなど、それぞれが存在感を示した。

 森本監督は「研さんを積みながら、東北の選手が一人でも多く代表に選ばれたらうれしい」と強調。仙台六大学リーグを含めた東北大学球界全体のレベル向上を願った。(狭間優作)

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