閉じる

小学生相撲57回で幕 宮城・大崎の志波姫神社 奉賛会が高齢化

児童約40人が熱戦を繰り広げた志波姫神社の小学生相撲大会

 大崎市古川桜ノ目の志波姫神社で15日、小学生相撲大会があった。57回目を迎えた歴史ある大会は、主催する相撲奉賛会の高齢化などで今年が最後となる。来年以降は近隣の高校相撲部などを招いた奉納相撲の開催を検討する。

 大会には古川北小の児童約40人が出場した。男女別で低、中、高学年に分かれて対戦し、力強い押し出しや豪快な投げ技、土俵際での粘り腰を披露。見守る保護者や住民は「押せ!」「まわしを取って!」と盛んな声援を送った。

 中学年男子の部で優勝した「横綱」の4年桜井夏輝さん(10)は「相撲は初めてだけど横綱になれてびっくりした」と笑顔。2年下の弟瑞輝さん(8)も低学年の部を制し「頑張って相手を押した。1位になれてうれしい」とはにかんだ。

 神社は天岩戸を引き開けたアメノタヂカラオノミコトを尊崇し、古くから草相撲が盛んだった。奉賛会の福田博名誉会長(84)は青年団時代には土俵に立ち、会長だった2000年には現在の屋根付き相撲場の建設に携わった。「昔は各地から人が集まって盛大だった」と振り返る。

 大会はコロナ禍による3回の中止を挟んで60年間続いた。奉賛会の晴山宗規会長(76)は「高齢化で行司やまわしの締め方など技術面の継承が難しい。来年以降も何らかの形で地域コミュニティーの伝統を守っていきたい」と語った。

関連リンク

関連タグ

最新写真特集