バルーンアートの仙台・斎藤さん、笑顔の輪も膨らませる
1本の細長い風船がねじられ回され差し込まれて、見る見る形を変えていく。ころんとしたウサギや竜、色とりどりの花。かわいらしい作品が次々と出来上がった。
仙台市宮城野区の榴ケ岡市民センターで5日にあったイベント。「はじー」こと斎藤創(はじめ)さん(35)=太白区=がバルーンアートを作り続けた。「帽子の色も選べるよ」。28色もの風船を用意し、家族連れなどの要望に応えた。
8年前、バルーンアートに偶然出合った。「案外、割れないんだ。何か自由で面白そう」。ユーチューブの動画を先生役に、独学で技術を身に付けた。
「風船はしぼんでしまうのがいい」。長持ちしないところに魅力があると考えている。今春、一時入院した父の見舞いに風船の花束を持っていった。場が華やぐし、花や菓子、果物より受け取る側の負担が小さいと歓迎してくれた。
病院職員として働きながら、年に十数回、地域の催しで腕を振るう。「みんなに喜んでもらえるし、私もうれしい」。会場には楽しい雰囲気がぱんぱんに膨らんでいた。(編集部・大隈海空)
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