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災害のない新年祈り「キリコ」作り 宮城・南三陸の上山八幡宮

キリコを作る庄悦さん(右)と真弓さん

 宮城県南三陸町志津川の上山八幡宮で、正月から民家の神棚に飾る伝統の切り紙細工「キリコ」作りが大詰めを迎えている。15日以降、志津川地区の災害公営住宅集会所などで希望者に配る。

 社務所では、宮司の工藤庄悦さん(53)と妻で禰宜(ねぎ)の真弓さん(51)が半紙に型紙を当て、カッターで丁寧に切り取る作業を続けている。餅やお神酒、知恵袋などの供え物をかたどった飾りのほか、立体的な鯛(たい)飾りを準備する。

 キリコは江戸時代から三陸地方沿岸に伝わり、五穀豊穣(ほうじょう)や大漁への祈りが込められているとされる。町内では六つの神社で代々作っているという。

 庄悦さんは「今年は元日から能登半島で震災があった。来年は『災害のない穏やかな年になるように』と願いを込めた」と話した。

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