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閉鎖の「セントメリースキー場」通年稼働の屋外体験施設化を提案 宮城・川崎

昨シーズンで営業を終えたセントメリースキー場=2024年1月、宮城県川崎町

 昨年3月末に閉鎖された宮城県川崎町所有の旧セントメリースキー場の跡地活用を巡り、同町のサービス業「さかたや」が、町との優先交渉権を得た。ファミリー・初心者と上級者の2層に絞った冬のスキー場経営を軸に、サマーゲレンデやドッグランなど通年稼働の屋外体験施設化を提案した。

地元のサービス業「さかたや」が優先交渉権

 町山村開発センターで3日、公募に応じた提案事業者の交渉順位を決める審査員会があり、さかたやと仙台市の一般社団法人「仙南外遊び会」の2社が事業案を示した。外部委員5人が審査し、優先交渉先にさかたやを選んだ。交渉が決裂した場合、町は外遊び会と交渉できる。

 さかたやは跡地に隣接する町所有の宿泊施設付きオートキャンプ場「るぽぽの森」を2017年から指定管理する。坂田政裕社長(45)は「キャンプ場とスキーの相乗効果を狙いたい」と意気込みを語る。

 スキー場の跡地面積(約52万6400平方メートル)の内訳は民有地70%、町有地20%、国有林10%。民有地は28年3月まで町との借地契約が残る。活用には地権者34人や1法人、林野庁の了解が必要となる。

 町は事業者との交渉と並行して地権者への説明を行い、町議会報告を経て4月に採択事業者を決定する。

 1990年開業のスキー場は、山形自動車道笹谷インターチェンジ(IC)近くの好立地を生かし、ピークの95年には約15万9000人を集めた。老朽化する設備の維持管理費やスキー離れに加え、暖冬による雪不足が追い打ちとなり、町は昨年3月末で営業を終了した。

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