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乳幼児に絵本を提供する「ブックスタート」 仙台市長が検討に意欲 市議会一般質問

 仙台市議会2月定例会は19日、本会議を開き、一般質問を続けた。自治体などが赤ちゃんと保護者に絵本を贈り、触れ合いのきっかけを提供する「ブックスタート」事業について、郡和子市長は「可能な限り絵本に触れる機会を充実できるように検討を進めたい」と意欲を示した。

 佐藤幸雄氏(公明党市議団)への答弁。郡市長は「子どもの安心感や親子の絆の醸成につながる」と説明。対象となる乳幼児の月齢、検診や育児教室の活用など効果的な事業の在り方を詰めているほか、佐藤氏が提案したふるさと納税を財源にすることも模索すると答弁した。

 千葉修平氏(自由民主党)は、家族の世話や介護をするケアラーの孤立を防ぎ、効果的な支援につなげる「ケアラー支援条例」の必要性を指摘した。2020年に埼玉県が全国で初めて施行し、現在は全国の約30自治体で制定されている。

 郡市長は「条例の理念は本市の各福祉施策の考え方と重なる」と同調。「条例で定めた意義や経緯について先行事例を調査し、ケアラー支援の視点を施策の推進に生かしたい」と述べた。

 沼沢真也氏(市民フォーラム仙台)は、明治期に開校し、仙台一高や仙台二華中高の母体となった私学校「東華学校」の遺址(いし)碑を取り上げた。碑が立つ若林区の日本たばこ産業(JT)宮城支社の3月移転で行方が宙に浮いており、市民団体が保存運動を展開する構え。

 天野元(げん)教育長は「可能な限り後世に残されることが望ましい。市民団体から要望があった場合には協力したい」と前向きな姿勢を見せた。

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