仙台フィル定期演奏会3月14、15日に ショパン、ドボルザーク、ニールセン 民族多様性に富む3曲披露
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仙台フィルハーモニー管弦楽団は3月14、15日、仙台市青葉区の日立システムズホール仙台(市青年文化センター)で第380回定期演奏会を開く。
曲目は、ドボルザーク「交響詩『真昼の魔女』」、ショパン「ピアノ協奏曲第1番」、ニールセン「交響曲第6番『素朴な交響曲』」。指揮は常任指揮者高関健さん。ピアノ独奏ブルース・リウさんは、2021年のショパン国際ピアノコンクール優勝者。ショパンと同じポーランド出身のクラリネット首席奏者ダビット・ヤジンスキーさんに演奏作品の魅力を聞いた。
演奏会チケットは両日とも売り切れ。連絡先は仙台フィルサービス022(225)3934。
(佐藤素子)
若くして祖国を離れたショパン 思い託した協奏曲 クラリネット首席奏者 ダビット・ヤジンスキーさん
「ピアノ協奏曲第1番」は、20歳のショパンが演奏家・作曲家として飛躍を求めて1830年にワルシャワからウィーンに旅立つ演奏会で初演された、古里への惜別と、未来への希望を託した作品だ。
ショパンは、ポーランドに伝わる五つの民族舞踊、ポロネーズ、マズル、クラビアク、オベレク、クラコビアクの各要素を作品に取り入れたことで知られる。
第1楽章では、ポロネーズ風の第1主題と夜想曲風の第2主題を経てピアノ独奏が始まる。そして第3楽章では、五つの民族舞踊のうち、ある踊りの衣装に付いている金具の音に由来するフレーズがある。どの踊りか想像してほしい。
私もスイスの音楽大学進学のため18歳で祖国を離れた。ショパンの気持ちが理解できる。ポーランドの高校の授業ではショパンの作品を1カ月かけて学んだが、ドイツ語圏の大学では多くの作曲家の中の一人という扱いで寂しく思った。
リウさんは、2016年の第6回仙台国際音楽コンクール4位から飛躍を遂げた。ことしはコンクールの開催年。コンクールを支えるオーケストラの一員として、若い演奏家との共演は楽しみだ。
今回は、前半はチェコのドボルザークとポーランドのショパン、後半はデンマークのニールセンと、民族的多様性に富んだプログラム。楽しみにしてほしい。
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