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日銀、政策金利を据え置き 決定会合、物価見通しは引き上げ

 日銀の植田和男総裁
 一時1ドル=156円台まで下落した円相場を示すモニター=26日午後、東京都港区の外為どっとコム

 日銀は26日の金融政策決定会合で、政策金利である無担保コール翌日物金利の誘導目標を現行の0〜0・1%程度で据え置くことを決めた。3月に17年ぶりの利上げとなるマイナス金利政策の解除に踏み切ったばかりで、経済への影響を見極める必要があると判断したもようだ。日銀は消費者物価の見通しも示し、2024年度と25年度の上昇率を引き上げた。

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 日銀は長期金利が急上昇するリスクに備え、国債購入を続ける方針も維持した。植田和男総裁が午後に記者会見し、決定理由を説明する。

 日銀が決定内容を公表した後、東京外国為替市場では円安が進み、円相場が一時1ドル=156円台に下落した。1990年5月以来、約34年ぶりの円安水準。植田氏は円安が物価に無視できない影響を与えれば追加利上げに踏み切る考えを示しており、会見では最近の円安加速を巡る発言が焦点となる。

 日銀は会合後、「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」を公表。24年度の消費者物価上昇率は1月の前回リポートで示した前年度比2・4%から2・8%に上方修正した。

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共同通信

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