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日本被団協にノーベル平和賞 「核なき世界」へ被爆の実相訴え

 ノーベル平和賞の受賞が被団協に決まり、喜ぶ広島県被団協の箕牧智之理事長(右端)ら=11日午後6時1分、広島市
 11日、2024年のノーベル平和賞を発表するノルウェーのノーベル賞委員会の担当者=オスロ(NTB提供・ロイター=共同)
 8月6日、広島市の平和記念公園で開催された平和記念式典
 核兵器禁止条約の第2回締約国会議を前に、広島市の原爆ドーム前で開かれた集会に参加する広島県被団協のメンバーら=2023年11月
 ノーベル平和賞の受賞が被団協に決まり、記者会見する長崎原爆被災者協議会の田中重光会長=11日午後8時13分、長崎市
 被団協のノーベル平和賞受賞が決まり、驚く広島県被団協の箕牧智之理事長(右)=11日午後6時1分、広島市

 【オスロ共同】ノルウェーのノーベル賞委員会は11日、2024年のノーベル平和賞を日本全国の被爆者らでつくる日本原水爆被害者団体協議会(被団協、東京)に授与すると発表した。「核兵器のない世界の実現に向けた努力」を評価した。今年で結成68年を迎え、被爆の実相を世界に訴え続け、核廃絶に向けた運動を長年リードしてきた。日本の個人や団体への平和賞は、非核三原則の表明で1974年に受賞した佐藤栄作元首相に次いで2例目。

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 ノーベル賞委員会は被団協について「核兵器が二度と使用されてはならないことを証言を通じて示した」とたたえた。国連や平和会議に代表団を派遣し続け「核軍縮の差し迫った必要性を世界に訴えてきた」と指摘。「肉体的苦しみやつらい記憶を、平和への希望を育むことに生かした全ての被爆者に敬意を表したい」とした。

 今回の授与はロシアのウクライナ侵攻や北朝鮮の核・ミサイル開発で核の脅威が高まる中、核なき世界に向けた機運を高める狙いがある。2017年に非政府組織「核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)」にも平和賞を授与しており、核廃絶の運動を改めて後押しした。

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共同通信

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