住民にPFAS公費血液検査開始 全国初、岡山・吉備中央町
発がん性が指摘される有機フッ素化合物(PFAS)を巡り、岡山県吉備中央町が25日、住民ら約800人を対象に公費による血液検査を開始した。同町では一部浄水場の水から高濃度のPFASを検出。環境省によると、公費での血液検査は全国初という。
町はPFASによる人への影響はまだ詳しく分かっていないとした上で「人体への影響を解明し、住民の健康支援や不安軽減につなげ、公衆衛生施策の提案に役立てることが目的」としている。
25日は町の宿泊・研修施設で13歳以上を対象に実施。家族と訪れた農業小林篤史さん(24)は「PFASが自分の体にどれだけあるのか知りたい」と話した。
検査は12月1日までを予定しており、13歳未満についても12月1、8両日に岡山市の医療機関で行う。町が浄水場の水を継続的に飲んでいた約2千人に調査票を配布。11月25日時点で18歳以上の成人710人、子ども80人が検査を希望した。
結果は来年1月中にも検査を受けた人に通知。病気の状況などを尋ねた健康調査票と組み合わせ岡山大が詳しく分析する。
共同通信