デジタルも正式教科書に 中教審部会、紙との選択制検討
中教審作業部会は21日、現在は紙の教科書の代替教材とされているデジタル教科書を、紙と同様に検定や無償配布の対象となる正式な教科書に位置付ける方向性を示した。どちらを使うかは、各教育委員会が選択できるよう検討する。次期学習指導要領が小学校で全面実施される見通しの2030年度からの導入を想定し、今年3月末までに中間まとめをする予定。
現行のデジタル教科書は、紙の教科書と同じ内容をタブレット端末で読めるようにしたもの。音声、動画の再生や立体図形の表示といった機能があり、文部科学省は紙と併用の形で、小学5年〜中学3年の英語と算数・数学で24年度から段階的に導入している。
作業部会では今後、(1)教科書の内容の一部を紙で学習し、残りを端末で学ぶ「ハイブリッド教科書」も認めるか(2)2次元コード(QRコード)の先のデジタルコンテンツを、どの程度まで教科書として認めるか(3)デジタル教科書で学ぶ学年や教科を法令で規定するかどうか―などについて議論を進める。
共同通信