「平和実現なら辞任用意」 侵攻3年、ゼレンスキー氏会見
【キーウ共同】ウクライナのゼレンスキー大統領は23日に記者会見し、平和が実現するのであれば、大統領を辞任する用意があると述べた。NATO加盟実現に向け、局面打開を図る狙いとみられる。
ロシアのウクライナ侵攻から24日で3年。ウクライナは国土の約2割を占領され、両軍とも数十万人規模の死傷者を出す激戦で、第2次大戦後の欧州で最悪規模の戦争となった。双方が条件を譲ることはなく、和平への出口は見えない。トランプ米政権はウクライナに寄り添った前政権の方針を大転換してロシアに接近、頭越しに協議を開始した。ウクライナは苦境に立たされ、米欧の亀裂も拡大。混迷は深まる。
和平達成の成果を急ぐトランプ大統領は、ウクライナのNATO加盟は「現実的ではない」と突き放す。一方で報道によると、戦争終結後にロシアが再侵攻した場合は加盟を自動的に認める案も検討。ロシアが譲歩する可能性は低く、ウクライナの安全保障の枠組みは宙に浮いている。
トランプ氏はウクライナへの厳しい姿勢を強め、ゼレンスキー氏を「選挙を経ていない独裁者」と批判。