ドイツ保守野党が政権復帰へ 首相与党大敗、「極右」2位躍進
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【ベルリン共同】ドイツ連邦議会(下院)選挙が23日投開票された。公共放送ARDの出口調査によると、最大野党の保守、キリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)が第1党で、メルケル前首相が退任した2021年以来の政権復帰を確実にした。「極右」と称される反移民の「ドイツのための選択肢(AfD)」は第2党に躍進。ショルツ首相の中道左派の与党、社会民主党(SPD)は大敗した。
次期首相就任が見込まれるメルツCDU党首は「われわれは勝利した」と宣言した。単独過半数には届かず、SPDとの連立が有力視される。メルツ氏はAfDとの連立は否定している。
最大の争点は難民・移民問題だった。AfDは社会の反移民感情をすくい取る形で伸長し、ワイデル共同代表は「歴史的な成功を収めた」と語った。
ARDによると、CDU・CSUの得票率は28・5%、AfDは20・6%の見込み。連立与党のSPDと環境保護派、緑の党は16・5%と11・8%と予測される。
連立与党は、財政政策などで内紛を繰り返し支持を失った。