歌手ロバータ・フラックさん死去 代表曲「やさしく歌って」
【ニューヨーク共同】代表曲「やさしく歌って」で知られる米国の著名歌手ロバータ・フラックさんが24日、ニューヨークで死去した。88歳だった。ニューヨーク・タイムズ紙によると病院への搬送中で、死因は心不全。筋萎縮性側索硬化症(ALS)を患い、歌手活動を引退すると2022年に発表していた。
1937年、南部ノースカロライナ州生まれ。ピアノ奏者として注目され、15歳で名門黒人大学のハワード大に入り、音楽を学んだ。クラシック音楽のピアノ奏者を目指したが、黒人女性の活躍できる機会が限られていたことから断念。卒業後、中学校の教師を務める傍ら音楽活動を続けた。
69年のデビューアルバムに収録された「愛は面影の中に」が、クリント・イーストウッドさんの初監督映画「恐怖のメロディ」で使われ、72年に大ヒットした。73年には「やさしく歌って」を発表し、2年連続で米音楽界最高の栄誉とされるグラミー賞を受賞した。
貧困世帯の子どもに無料で音楽教育を受けさせる慈善活動にも尽力した。