核兵器禁止会議が開幕　被爆者が演説、日本政府不参加

• 
• 
• 

　【ニューヨーク共同】核兵器禁止条約の第３回締約国会議が３日（日本時間４日）、ニューヨークの国連本部で７日までの日程で開幕した。日本原水爆被害者団体協議会（被団協）のノーベル平和賞受賞後、初の同条約会議。被団協事務局次長で、広島の胎内被爆者、浜住治郎さん（７９）＝東京都稲城市＝が演説し、核兵器は「悪魔の兵器」だと批判し廃絶を訴えた。日本政府は核抑止力を重視し、米国の「核の傘」に頼るため不参加だ。

　北大西洋条約機構（ＮＡＴＯ）加盟国のドイツ国連代表部は３日、第３回会議にオブザーバー参加しないと明らかにした。日本とは異なり、第１回、第２回の会議には参加していた。

　世界の核弾頭総数は２０２４年１月時点の推計で１万２千発以上だ。広島、長崎への原爆投下から今年は８０年。ノーベル平和賞を後押しに「核なき世界」への前進に期待する声も上がるが、世界情勢が不安定化する中、核軍縮は厳しい状況だ。日本以外に米ロなど核保有国やＮＡＴＯ加盟国も条約に参加していない。